「保険に入っているから大丈夫!」は間違い……!
防災用、スポーツ用などヘルメットにはさまざまな種類があります。安全性だけを考えるなら、チタン製のカツラだっていい気がします。バイク乗車時、どんなヘルメットでもいいのでしょうか?
◆千差万別のヘルメット ヘルメットにはいろいろな種類があります。例えば、工事現場で使われるようなものや、野球やアメフト、スノーボードといった具合にスポーツごとにも規格が異なります。バイク用だけとって見ても頭から顔まで全体を覆うフルフェイス型、頭頂部だけを守る半キャップ型と形状も分かれています。
◆道路交通法が定めるヘルメットの基準 道路交通法施行規則で、乗車用のヘルメットの基準が7項目にわたって定められています。その一つに「衝撃により容易に脱げないように固定できるあごひもを有すること」とありますから、野球用のヘルメットや強度のあるチタン製であってもカツラではダメということになります。
◆基準さえ満たしていればヘルメットは安全か!? ただ、いくら法律の基準を満たしていても、バイク事故で負傷するのは頭頂部でなく、ほとんどが側頭部であると言われていますから、安全性の面からいえば、フルフェイス型に勝るものはないというのが本当のところでしょう。
◆さらに安全性を追求したヘルメットもある 安全面でさらに言うなら、そこにはまたいくつもの基準があります。ヘルメットにおいては、JIS規格が最低限であり、SNELL(スネル)マークという米国の非営利機関が定めるより厳しい基準も存在します。もちろん、法律の基準さえ満たしているなら、どんなヘルメットを選ぶかは自分次第ですが、いざというとき身を守ってくれなければ、ヘルメットは用を足しません。
◆ヘルメットの安全以上の自己責任 保険はあくまでも、起こってしまった「後」に補ってくれるものであって、身を守ってくれるものではありません。金銭的な備えは確かに重要ですが、それがあるからと安心し切ってしまっては、いざという時、失うものが大き過ぎます。バイクや自動車を運転する際には、まずご家族の顔を浮かべてからエンジンをかけると自然と安全運転を心がけられるかも知れませんね。
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